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COLUMN
こんにちは。
みどり BEAUTY CLINIC 院長の小西です。
今回は「肌育」についてのコラムです。
ここ1年ほどで美容業界で使われるようになった「肌育」という言葉について、解説していきたいと思います。
まず、「肌育」という言葉についてですが、実は明確な定義はありません。
健康で美しい肌を育むスキンケアや治療・生活習慣全般を指す言葉で、
表面的なスキンケアではなく、肌本来の自然治癒力やバリア機能を高め、長期的に美しい肌を維持することを意味しています。
「お肌にトラブルが起きたら治す」ではなく、「トラブルが起きにくい肌を作る」というイメージでとらえていただくと良いと思います。
美容医療の中では注入系、特にスキンブースター系の薬剤を用いる施術を指すことが多く、以下のような方々におすすめです。
・繰り返す肌荒れに悩む方
・年齢とともに肌の弾力や潤いが低下したと感じる方
・しみやくすみ、ニキビ跡などが気になる方
・普段のスキンケア以上の効果が欲しい方
注意点として一つあげられるのは、直後からの即効性は期待しにくく、継続が大事ということです。
広い意味ではレーザートーニングやピーリングなども肌育治療のひとつですが、今回のコラムでは特にスキンブースター系の注入治療をご紹介します。
一つ目は「リジュラン」です。
リジュランは韓国発祥の製剤で、主に肌の再生力を活性化します。
主成分はサケ由来のポリヌクレオチド(PN)で、これが肌の細胞の再生を促し、加齢や紫外線でダメージを受けた肌をケアします。
サケ由来のPNですが、生体適合性が高く副作用はほぼありません。
皮膚組織の修復を助け、エラスチンやコラーゲンの生成を促進することで、
肌のハリや弾力、小じわや肌荒れを防ぐ効果が期待できます。
基本的には手打ちの注射で、お顔の広範囲に注射します。
また、目元に特化した「リジュランアイ」という製剤もあり、目元の小じわが気になる方におすすめです。
二つ目は「ジュベルック」です。
ジュベルックは、ここ最近で注目されている次世代型の注入剤です。
その主成分であるポリ乳酸(PDLLA)と非架橋ヒアルロン酸が相乗的に働き、肌のコラーゲン生成を促進しながら、保湿効果も期待できます。
主に肌の弾力や、毛穴の開き、ニキビ跡や赤みなど、幅広い悩みに対応可能です。
ここ1年で日本でもかなり注目されている製剤です。
手打ち注射や、水光注射で注入することが可能です。
最後に紹介するのは「ジュビダームビスタ ボライト」です。
ヒアルロン酸で有名なアラガン社が開発した、肌質改善を目的としたヒアルロン酸注入剤で、2020年に厚生労働省の承認を受けました。
お肌に直接、柔らかいヒアルロン酸を注入することで、お肌のキメを整え、高い保水力で潤いを維持します。
また肌質の改善だけでなく、首のシワや額の横しわにも直接注入することで効果を発揮するのが特徴です。
注入方法は手打ちの注射となります。
製剤によって異なります。
・リジュランは月に1回を3〜4回ほど繰り返すことで効果が最大化されます。その後は半年から1年に1度のメンテナンス施術を行うことで効果を長く保つことができます。
・ジュベルックは月に1回を3回ほど繰り返すことで1-2年持続するといわれています。
・ジュビダームビスタ ボライトだと1度の注射で約9カ月間効果が持続します。
いずれの製剤でも、注入直後は薬剤によるポコつき(膨疹のようなふくらみ)がみられます。ポコつきに関しては1-2日程度で消失します。
注入時に内出血を起こした際は10日前後で消失します。
注射で薬剤を直接皮内へ注入するため痛みを伴います。施術直前のクリーム麻酔を推奨していますが、それでも痛みを感じやすい方は笑気麻酔を併用していただくことも可能です。
・針を用いて注射を行うので、注射部位に赤みや腫れが出ることがあります。
・注射時に針が皮下の血管にあたり、内出血が起こる可能性があります。出血はすぐにおさまりますが、紫色の出血痕は1〜2週間程度継続します。
・ごくまれですが、血管閉塞するリスクがあります。
・妊娠中・授乳中の方、製剤に対してアレルギーをお持ちの方は施術できません。
・注入部位に重度の皮膚炎がある方も施術を受けていただくことができません。
今回は肌育治療についての説明でした。
肌育は短期間で劇的な効果を求めるのではなく、長期的な将来のお肌への投資と考えるのがポイントです。
年齢を重ねてからでも、お肌のコンディションは改善しますし、
比較的若い時期からも肌育に取り組むことで、将来のシミやシワ、たるみといったエイジングサインを遅らせることができます。
気になった方はぜひお気軽にカウンセリングにお越しください。
最後までご覧いただきありがとうございました!
未承認医薬品等
ジュベルックは医薬品医療機器等法上、未承認医療機器です。
入手経路等
当院医師の判断の元、ネイチャーフォース・ジャパン社から個人輸入しています。
国内の承認医薬品等の有無
同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
諸外国における安全性等に関する情報
ジュベルックは米国FDAと韓国MFDS(韓国食品医薬品安全庁)の承認を受けており、皮内注射における安全性が認められています。万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
未承認医薬品等
リジュラン、リジュランアイは医薬品医療機器等法上、未承認医療機器です。
入手経路等
当院医師の判断の元、株式会社Med Plusから個人輸入しています。
国内の承認医薬品等の有無
同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
諸外国における安全性等に関する情報
リジュラン、リジュランアイは韓国KFDAの承認を受けており、諸外国において、治療に伴う重大な副作用の報告はありません。万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
記事監修者プロフィール
小西邦彦 / 院長
経歴
2017年3月 | 和歌山県立医科大学 医学部 医学科 卒業 |
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2017年4月 | 社会医療法人生長会 ベルランド総合病院にて初期研修 |
2019年4月 | 大阪大学医学部 形成外科 入局 |
2023年6月 | 大阪府内美容皮膚科で勤務 |
2024年3月 | みどり BEAUTY CLINIC 開院 |
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