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COLUMN
今回は美容医療において広く使われている内服薬:トランサミン(トラネキサム酸)について説明していきます。
トラネキサム酸は人工的に合成されたアミノ酸の一つで、身体の炎症を引き起こすプラスミンという酵素の働きを抑える効果があります。
もともとは止血目的・喉の腫れ・口内炎・アレルギー症状に対して使用されてきました。
それに加え、トラネキサム酸にはシミの原因であるメラニンが皮膚にたまるのを防ぐ効果があることが分かっています。
最も有名なのは肝斑に対しての治療です。
肝斑はホルモンバランスの乱れなどにより、30〜40代の女性に発生しやすいタイプのシミです。肝斑は少しの刺激で悪化しやすく、むやみにシミ取りのレーザーを照射すると逆に濃くなってしまうことがあるので、まずはトラネキサム酸を内服することが第一の治療の選択肢となります。
その他にもシミや炎症後の色素沈着に対する治療薬として、美容医療業界に広く普及しています。
1日3回、毎食後に服用します。
トラネキサム酸の内服は、効果を実感するのに最低でも2カ月ほどの服用が必要と言われています。
肝斑の方では2〜4カ月ほどで改善がみられることが多く、1カ月内服して効果が出ずに中断してしまう方もおられますが、あきらめずに継続することが重要です。
後述しますが、トラネキサム酸の内服は、わずかではありますが血栓ができやすくなるリスクがあるため、過去に血栓症の既往がある方・喫煙中の方・ピル内服中の方は注意しなければなりません。
トラネキサム酸を含む美白クリームやローションがあげられます。
当院で取り扱っているメディカルコスメでも、「Navision TA」シリーズにトラネキサム酸が配合されています。
内服よりも効果はマイルドですが、トラネキサム酸が内服できない方でも使用することができ、特に敏感肌の方のスキンケアとして人気があります。
トラネキサム酸を点滴で投与する方法や、お肌に直接注射(当院では注射は行っておりません)する方法もあります。
効果を実感するためには定期的に点滴を行う必要がありますが、より早く効果を実感したい方におすすめです。
トラネキサム酸は一般的に安全な薬であるとされていますが、下記のような副作用が起こりえる場合があります。
・消化器症状(食欲不振や吐き気、下痢など)
・発疹
・外用による肌荒れやかゆみ
・血栓
内服開始後にこれらの症状が現れた場合は服用を中止してください。
また、妊娠中や授乳中の方、過去にトラネキサム酸を内服・外用しアレルギー症状があらわれたことがある方は使用できません。
シミ・肝斑、ニキビ治療などの美容目的の場合は、保険適用外です。
シミや肝斑の原因になっているメラノサイトを活性化するプラスミンの働きも戻るため、薄くなっていた肝斑やシミが再発する可能性があります。
医療用のトラネキサム酸の内服薬(トランサミン)と同じものは購入できませんが、トラネキサム酸を配合した内服薬は市販されています。
当院でのトラネキサム酸内服の料金は下記となります。
処方 |
トランサミン 500㎎ | 30日分 | ¥2,390 |
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また、ビタミンCと合わせて服用することで、より美白効果が期待できます。
処方 |
ビタミン C3000mg + トランサミン セット | 30日分 | ¥6,380 |
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本治療で使用するトラネキサム酸は、美容目的で使用される場合、医薬品医療機器等法上において国内で承認されていません。
国内の医薬品卸業者より国内の承認薬を仕入れています。
国内の医薬品卸業者より国内の承認薬を仕入れています。
重大なリスク・副作用などが明らかになっていない可能性があります。
今回は以上になります。
しみや肝斑、美白治療について気になる方はぜひ一度カウンセリングにお越しください。
最後までご覧いただきありがとうございました!
記事監修者プロフィール
小西邦彦 / 院長
経歴
2017年3月 | 和歌山県立医科大学 医学部 医学科 卒業 |
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2017年4月 | 社会医療法人生長会 ベルランド総合病院にて初期研修 |
2019年4月 | 大阪大学医学部 形成外科 入局 |
2023年6月 | 大阪府内美容皮膚科で勤務 |
2024年3月 | みどり BEAUTY CLINIC 開院 |
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